○八代生活環境事務組合行政不服等審査会条例

令和3年2月16日

条例第3号

(設置及び目的)

第1条 この条例は、行政不服審査法(平成26年法律第68号)第81条第1項の規定並びに八代生活環境事務組合情報公開条例(令和3年八代生活環境事務組合条例第2号。以下「情報公開条例」という。)及び八代生活環境事務組合個人情報の保護に関する法律施行条例(令和5年八代生活環境事務組合条例第8号。以下「個人情報保護法施行条例」という。)の規定によりその権限に属させられた事項を処理するため、管理者の附属機関として設置する八代生活環境事務組合行政不服等審査会(以下「審査会」という。)の運営等に関し、必要な事項を定めることを目的とする。

(定義)

第2条 この条例で使用する用語の意義は、行政不服審査法、個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号。以下「個人情報保護法」という。)個人情報保護法施行条例及び情報公開条例で使用する用語の例による。

(審査会の所掌事務)

第3条 審査会は、次の各号に掲げる事項を処理する。

(1) 第8条第2項の規定による実施機関の審査請求に関する諮問に応じ、調査審議すること。

(2) 実施機関の諮問に応じ、情報公開制度の運用に関する事項について調査審議すること。

(3) 個人情報保護法第105条第3項の規定において準用する同条第1項の審査請求に関する諮問に応じ、調査審議すること。

(4) 個人情報保護法施行条例第8条の規定による実施機関の諮問に応じ、個人情報の適正な取扱いの確保に関し調査審議すること。

(5) その他行政不服審査法の規定によりその権限に属せられた事項

(審査会の委員)

第4条 審査会の委員は、審査会の権限に属する事項に関し公正な判断をすることができ、かつ、法律又は行政に関して優れた見識を有する者のうちから管理者が委嘱するもの3人をもって組織する。

2 委員の委嘱期間は、3年とし、再委嘱を妨げない。ただし、欠員が生じた場合における補欠の委員の委嘱期間は、前委員の委嘱期間の残存期間とする。

3 管理者は、委員が心身の故障のために職務の執行ができないと認める場合又は委員に職務上の義務違反その他委員たるに適しない非行があると認める場合には、当該委員を解嘱することができる。

4 委員は、職務上知ることができた秘密を漏らしてはならない。その職を退いた時も同様とする。

(審査会の会長)

第5条 審査会に会長を置き、委員の互選により選任する。

2 会長は、会務を総理し、審査会を代表する。

3 会長に事故があるとき、又は会長が欠けたときは、会長のあらかじめ指定する委員がその職務を代理する。

(審査会の会議)

第6条 審査会は、会長が招集し、会長が会議の議長となる。ただし、審査会設置後の最初の会議は、管理者が招集する。

2 審査会は、委員の半数以上の出席がなければ、会議を開くことができない。

3 審査会の議事は、出席委員の過半数でこれを決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。

(情報公開制度又は個人情報保護制度に係る審査請求に関する調査権限)

第6条の2 審査会は、第3条第1号及び第3号に掲げる審査請求に関する調査審議のため必要があると認めるときは、諮問庁に対し、公文書又は保有個人情報の提示を求めることができる。この場合においては、何人も、審査会に対し、その提示された公文書又は保有個人情報の開示を求めることができない。

2 諮問庁は、審査会から前項の規定による求めがあったときは、これを拒んではならない。

3 審査会は、第3条第1号及び第3号に掲げる審査請求に関する調査審議のため必要があると認めるときは、諮問庁に対し、公文書に記録されている情報又は保有個人情報に含まれている情報の内容を審査会の指定する方法により分類又は整理した資料を作成し、審査会に提出するよう求めることができる。

4 この条における次に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 諮問庁 第8条第2項の規定により審査会に諮問をした実施機関及び個人情報保護法第105条第3項において準用する同条第1項の規定により審査会に諮問をした実施機関をいう。(次条及び第6条の5において同じ。)

(2) 公文書 情報公開条例第12条第1項に規定する開示決定等に係る公文書をいう(第6条の5において同じ。)

(3) 保有個人情報 次に掲げるものをいう(第6条の5において同じ。)

 個人情報保護法第78条第1項第4号、第94条第1項又は第102条第1項に規定する開示決定等、訂正決定等又は利用停止決定等に係る保有個人情報(個人情報保護法第60条第1項に規定する保有個人情報のうち同項に規定する地方公共団体等行政文書に係るものをいう。)

第6条の3 審査会は、第3条第1号及び第3号に掲げる審査請求に関する調査審議において、前条第3項の規定による資料の提出又は行政不服審査法第81条第3項において準用する同法第74条(個人情報保護法第106条第2項の規定により読み替えて適用される場合を含む。)若しくは行政不服審査法第81条第3項において準用する同法第76条の規定による主張書面又は資料の提出があったときは、これらの資料又は主張書面の写し(電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下この項において同じ。)にあっては、当該電磁的記録に記録された事項を記載した書面)を当該資料又は主張書面を提出した審査請求人等(審査請求人、参加人(同法第13条第4項に規定する参加人をいう。)又は諮問庁をいう。以下同じ。)以外の審査請求人等に送付するものとする。ただし、第三者の利益を害するおそれがあると認められるときその他正当な理由があるときは、この限りでない。

2 審査会は、前項の規定による送付をしようとするときは、当該送付に係る資料又は主張書面を提出した審査請求人等の意見を聴かなければならない。ただし、審査会が、その必要がないと認めるときは、この限りでない。

第6条の4 審査会の第3条第1号及び第3号に掲げる審査請求に関する調査審議については、前2条に定めるところによるほか、行政不服審査法第81条第3項の規定により読み替えて準用する同法第5章第1節第2款(同項において準用する同法第74条の規定については個人情報保護法第106条第2項の規定により読み替えられた規定を含み、行政不服審査法第77条及び第78条中交付の請求に係る部分を除く。)の定めるところによる。

第6条の5 諮問庁は、公文書に記録されている情報又は保有個人情報に含まれている情報の内容が、その取扱いについて特別の配慮を必要とするものであるときは、審査会に対し、その旨を申し出ることができる。

2 審査会は、前項の規定による申出を受けた場合において、第6条の2第1項の規定により当該公文書又は当該保有個人情報の提示を求めようとするときは、当該諮問庁の意見を聴かなければならない。

(審理員による審理手続に関する規定の適用除外)

第7条 実施機関の処分(情報公開条例の規定による開示決定等を含む。以下同じ。)又は不作為(情報公開条例の規定による開示請求に対する不作為を含む。以下同じ。)に係る審査請求については、行政不服審査法第9条第1項本文の規定は、適用しない。

(審査請求に関する手続)

第8条 前条の審査請求は、他の条例に口頭ですることができる旨の定めがある場合を除き、規則で定める書面を実施機関に提出してしなければならない。

2 実施機関は、前項の規定による審査請求があった場合は、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、遅滞なく、審査会に諮問しなければならない。

(1) 審査請求が不適法であり、却下するとき。

(2) 裁決で、審査請求の全部を認容し、当該審査請求に係る処分の全部を取り消すこととするとき(当該審査請求に係る処分の全部を認容することについて反対する旨の意見書が提出されているときを除く。)

3 前項の規定による諮問は、行政不服審査法第9条第3項において読み替えて適用する同法第29条第2項の弁明書の写しを添えてしなければならない。

4 実施機関は、第2項の規定により諮問したときは、次に掲げるものに対し、諮問した旨を通知しなければならない。

(1) 審査請求人及び参加人

(2) 当該審査請求に係る処分について、反対する旨の意見書を提出した利害関係人(当該利害関係人が審査請求人又は参加人である場合を除く。)

(審査会の調査権限)

第9条 審査会は、必要があると認める場合には、審査請求に係る事件に関し、審査関係人(審査請求人、参加人及び実施機関をいう。以下同じ。)に主張書面又は資料の提出を求めること、適当と認める者にその知っている事実の申述又は鑑定を求めることその他必要な調査をすることができる。

(意見の陳述)

第10条 審査会は、審査関係人の申立てがあった場合には、当該審査関係人に口頭で意見を述べる機会を与えなければならない。ただし、審査会が、その必要がないと認める場合には、この限りでない。

2 前項本文の場合において、審査請求人又は参加人は、審査会の許可を得て、補佐人とともに出頭することができる。

(主張書面等の提出)

第11条 審査関係人は、審査会に対し、主張書面又は資料を提出することができる。この場合において、審査会が主張書面又は資料を提出すべき相当の期間を定めたときは、その期間内にこれを提出しなければならない。

(委員による調査手続)

第12条 審査会は、必要があると認める場合には、その指名する委員に、第8条の規定による調査をさせ、又は第9条第1項本文の規定による審査関係人の意見の陳述を聴かせることができる。

2 前項の規定は、第3条第1号及び第3号に掲げる審査請求に関する調査審議については、適用しない。

(提出資料の閲覧等)

第13条 審査関係人は、審査会に対し、審査会に提出された主張書面若しくは資料の閲覧(電磁的記録にあっては、記録された事項を審査会が定める方法により表示したものの閲覧)又は当該主張書面若しくは当該資料の写し若しくは当該電磁的記録に記録された事項を記載した書面の交付を求めることができる。この場合において、審査会は、利害関係人の利益を害するおそれがあると認めるとき、その他正当な理由があるときでなければ、その閲覧又は写しの交付を拒むことはできない。

2 審査会は、前項の規定による閲覧をさせ、又は同項の規定による交付をしようとするときは、当該閲覧又は交付に係る主張書面又は資料の提出人の意見を聴かなければならない。ただし、審査会が、その必要がないと認めるときは、この限りでない。

3 審査会は、第1項の規定による閲覧について、日時及び場所を指定することができる。

4 第1項から前項までの規定は、第3条第1号及び第3号に掲げる審査請求に関する調査審議については、適用しない。

(手数料)

第14条 前条第1項の規定による交付を受ける審査請求人又は参加人は、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める額の手数料を納付しなければならない。

(1) 文書又は図画を複写機により用紙に複写したものの交付(日本産業規格A列3番以下の大きさの用紙を用いて行うものに限る。次号において同じ。)

 単色刷り1枚につき 10円

 多色刷り1枚につき 20円

(2) 電磁的記録に記録された事項を用紙に出力したものの交付

 単色刷り1枚につき 10円

 多色刷り1枚につき 20円

2 前項に掲げる区分以外のものの交付の手数料については、当該交付に要する費用の額に相当する額とする。

(答申書の送付等)

第15条 審査会は、諮問に対する答申をしたときは、答申書の写しを審査請求人及び参加人に送付するとともに、答申の内容を公表するものとする。

(庶務)

第16条 審査会の庶務は、総務課において処理する。

(委任)

第17条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定め、又は会長が審査会に諮って別に定める。

(罰則)

第18条 第4条第4項の規定に違反して秘密を漏らした者は、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

2 前項の規定は、八代生活環境事務組合規約(昭和54年熊本県指令地第6号)第3条に規定する区域外において同項の犯罪を犯した者にも適用する。

この条例は、令和3年4月1日から施行する。

(令和5年条例第9号)

この条例は、令和5年4月1日から施行する。

八代生活環境事務組合行政不服等審査会条例

令和3年2月16日 条例第3号

(令和5年4月1日施行)